三浦春馬さんが遺してくれた映画『天外者(てんがらもん)』について

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三浦春馬さんが遺してくれた映画『天外者(てんがらもん)』について

2020年12月に公開された映画「天外者(てんがらもん)」は、
実業家の五代友厚(ごだい ともあつ)の半生をベースに作られた
オリジナルストーリーの幕末青春群像劇です。

題名の「天外者」とは鹿児島の方言で「すごい才能の持ち主」を意味しており、
五代友厚本人を指す言葉でもあります。

この記事では映画の内容や評価についてみていきます。

三浦春馬さんってステキな俳優さんだよね〜

彼の熱演が話題となった作品を解説していくよ!

監督は田中光敏さん、主演は三浦春馬さん

この映画は市民有志の団体「五代友厚プロジェクト」を立上げ、
「五代友厚の精神を未来に継いでいくこと」を目指して製作されました。

メガホンを取った田中光敏監督は、『化粧師-kewaishi』『精霊流し』
『火天の城』『利休にたずねよ』などで多くの受賞歴をもつ人物です。

主演の三浦春馬さんは高い演技力・表現力で大人気の俳優さんでした。
残念なことに2020年7月、映画の全国公開を前にして急逝されてしまい
本作は遺作となってしまいました。

他のキャストも豪華で坂本竜馬役で三浦翔平さん、伊藤博文役で西川貴教さん、
伊藤博文役で森永悠希さんなどが脇を固めています。

主演の三浦春馬さんの評価がとにかく高い

映画に対するレビューでもっとも多い内容は、
三浦春馬さんの演技力や表現力への高評価です。

もともと演技に定評のある俳優さんですが、
この映画での熱演についても非常に高い評価レビューが数多く上がっています。

「三浦春馬の演技を堪能するためだけに観てもいいと思える映画」といった評価があるほどです。

ご本人の急逝が大きな話題となったことで、三浦春馬さんの演技に対する注目が
よりいっそう集まったことも、こうした評価が多い理由のようです。

ストーリー展開や脚本内容への評価は分かれる

主人公である五代友厚に焦点を当てた作品であり、
そのことに対する高評価のレビューが多くみられます。

特に五代友厚を知らなかった人にとって、知るきっかけとなったこと自体が
高評価の主な要因といえるでしょう。

反面、限られた時間のなかで物語がかなり駆け足で進むため、
人物、心理描写などへの掘り下げが少ないといった意見が多数あります。

史実が大きく端折られたツギハギ感やエピソードを
箇条書きにしたようなストーリー展開に対する低評価が目立ちます。

映像については特にCGやセットに対して
低クオリティーを指摘するレビューも多く見受けられます。

つまり良くも悪くも「三浦春馬さんを鑑賞するための映画」といった
評価が多いことは否めないようです。

まとめ

映画の公開初日には“天外者”というワードが
Twitterのトレンドにランクインして大きな話題とを呼んでいます。

その後3日間で11万人以上を動員、
興行収入は1.6億円以上という大ヒットのスタートを切りました。

映画公開から時間が経ち、評価も落ち着きをみせてきた2020年2月には、
映画雑誌『キネマ旬報』による映画賞の読者選出日本映画ベスト・テンで
見事第1位に輝いています。

業界の評価と作品レビューにやや隔たりのある作品なのかもしれません。
興味のあるかたはぜひ、映画館に足を運んでみてはいかがでしょうか。